今、ある地域コミュニティに関するプロジェクトに関わっているのですが、移住者がどうやったら増えるのかという議論の中で「そもそも移住って言葉、重くない?」という意見が出ました。
「移住者です」、「移住してきました」といつも言っていたけれど、ある意味、大きな覚悟を持って、地方で何かしよう!なんて、そんな意気込みを持って、そんな意味でつかっていたけれど、それが今は「重い」のか。
そういえば、以前ある島に移住した方も同じようなことを言っていたっけ。「自分は、あえて移住してきたとは言わないんです」と。
私が移住を決めた当時、2010年頃は、地方に行くというと、仕事を辞め、今までのことをすべて捨てていく、ようなイメージがありました。
実際に「いなかにいくんだね。そうだよね、仕事忙しかったし、いなかならゆっくりできるしね」なんて、元上司には見送られたっけ。そんなネガティブな理由で移り住むんじゃないんだけど。
でも、今はずいぶんと変わったようです。
むしろ「おもしろそうだね!いいね!」という人がずいぶんと増えて、ポジティブに捉え、ハードルがぐっと低くなったような気がします。
先日お会いした20代の女性の方も、「今はすべて在宅勤務になったので、どこでどんな暮らしをしていても仕事ができるんです」と言っていた。内勤のお仕事なのに、出社はほぼないそう。社会情勢も大きく影響しているけれど、ずいぶんと自由な働き方になったなぁと驚きました。
別な方は、今は渋谷に住んでいるけれどこの状況で全く動けていないし、家賃が半分で広さが倍になる家に引っ越したといっていた。高い家賃を払ってまで都心の狭い部屋にいる必要がなくなったんだとか。
人の住まいに対する感覚、大きく変わって来ているんですね。数年前から感じてはいたけれど、この状況で大きくことが進んだようです。
引っ越し先として選ぶとしたら? もはや「通勤時間」とか「駅チカ」とかそういう条件じゃなくなるかもしれません。
「移住」か「引っ越し」か。
時代とともに、変わってきていることをヒシヒシと感じる、今日このごろです。