理想の暮らしの第一歩は「考えること」と「自ら動くこと」

ローカルライフスタイル

ある仕事で、自給自足を目指し、房総に移住をしてきた人にお話をきく機会がありました。

長らく会社に勤めていたけれど、セカンドライフを楽しみたいと夢だった「いなか暮らし」をはじめたある夫婦。野菜づくりを楽しんだり、薪ストーブで暖をとったり、季節ごとに保存食づくりを楽しみ、まさに絵にかいたような理想の暮らしをしていました。

「毎日、忙しくて大変なんだけどね」と言いつつも、とっても楽しそう。

聞くと、そんなご夫婦に憧れて、「自分もこんな暮らしがしたいんです」「自分も移住がしたくて」と尋ねてくる人も多いそうです。

そのご夫婦の飾らない等身大の暮らしは、私も素敵だなと思いました。

でも、なんでそのご夫婦はこんなにも魅力的なんだろう。何がこんなにも人を引き付けるんだろう、と思うのです。言葉ではうまく表現できないけれど、オーラがあるというか、もともと人柄がいいというのか。

ちょっと考えて、あ、もしかしてと思ったことがありました。

それは、このご夫婦がちゃんと「考えて」「自分で動いている」というところ。

そんな単純なこと?と思いがちだけれど、案外、これができないもの。

20代後半ごろの私は、まさにそうでした。

東京で会社に勤めていたころ、毎日充実はしていたけれど、なんだか「地に足がついていない感じ」がしていました。充実といってもたぶん忙しかっただけなのだけど、流されるまま、追われるものを必死にこなして「今日もがんばった!」なんて自己満足していました。

でも、ある時ふと立ち止まってみたら「考えること」がちゃんとできなくなっていたことに気づいたんです。「あれ!?これってどういうことだろう」「どうなっているんだろう」「そもそも、自分はこの仕事がやりたかったんだっけ?」と。

仕事の目的も忙しさの中にどんどん埋もれていく。「考えてみれば」ちゃんとわかることでも、それすらしなくなっていく。

時間がないあまりに便利なことばかりを選ぶようになり、困ったことはお金で解決すればいいと思っていた時さえありました。もはや「考えて」「自分で動くこと」よりも、「楽して誰かに頼むこと」ばかりを選ぶようになっていたのです。

本当は、自分は何が好きだったんだろう。そんなことさえ忘れていました。

移住をしてからいろんな暮らしをしている人に出会って、振り返ってみると「素敵だな」と思う人は、みんなちゃんと「考えて」「自分で動いて」いる人ばかりでした。いかに自分が流されて生きてきたか、何もできなかったかことか。

私もこんな素敵な人になりたいな。

そう思い、自分は何をしたいのか、どうしたいのか、考えに考え、そして、できることから行動していくようになったのです。

時に流されることも大事なこと。でも、どんなに忙しくても、ちゃんと考えることはやめずにいたいものですね。考えたその先に、自分がどう動けばいいのかが見えてきて、きっといつしか「理想の自分」になれるような気がします。

タイトルとURLをコピーしました