先日、SDGs QUESTみらい甲子園 千葉県大会の表彰式がありました。
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今年初めて開催された千葉県大会で実行委員として審査関わらせていただいたのですが、高校生の斬新なアイデアの数々に、優秀賞を一つだけ選ぶのは大変でした。
その中で、今回、最優秀賞に選ばれたのはこちらの高校。
SDGs QUEST アクションアイデア最優秀賞
千葉県立安房拓心高等学校
チーム名:安房拓心高校園芸部
プラン名:南房総から見る中山間地域の未来
園芸部での学びを活かし地域を巻き込み、持続可能な事業をしているとして高く評価されました。
審査員の皆さまは、現在、千葉県内で大学や地域のことなどさまざまなことに取り組まれている方。(千葉商科大学副学長、東邦大学理学部准教授のほか、地域事業を行っている事業者さん)
一方で、私以外のほとんどが県外出身の方だったため、それぞれがどんな高校かはほとんど知らず、純粋に提案してきたプランの内容で選考が進みました。
表彰式が終わったあと、「ところで、それぞれの高校ってどんなところなの」と、初めて話題に出たぐらい。
偏差値で比べてしまうと、いわるゆる「名前を書けば入れる高校」が、千葉県で初めて開催されたSDGsをテーマにしたアイデアコンテストで優秀賞を受賞した。
しかも、今回のプランは、すでに何年も前から授業に取り入れられ、地域も巻き込んで行っていたものだった。
当然、最終選考にはその地区の進学校はもちろん、千葉県内でも屈指の進学校の名前もありました。でも選ばれたのは「学力レベルの高い高校」ではなかったのです。
ちなみに、優秀賞は「多古高等学校園芸部」。
最優秀賞と優秀賞が園芸部の取り組みというもの、今の時代を映している気がします。
これからの「学び」は机上だけではなく、多くの体験と人と地域との関わり合いの中にあるのではないかと、改めて気付かされました。
私は千葉県生まれ千葉県育ち。内房出身で外房とも似た環境だったので、自分の偏差値で進学高校が決まってしまうというこの環境がよくわかります。(選べるだけの高校が少ないというもの問題のひとつではあったけれど)
周りの大人たちが「少しでもテストでいい点を取って、偏差値の高い高校に行きなさい」と言う環境も。(私の高校受験から20年以上も経っているのに、これが変わっていないことにも驚きだけど)
でも、もはや時代は変わってきてる。
「いい大学に行けば、いい会社に入れて、幸せになれる」なんてことを思っている大人がどれだけいるのだろう。
少なくとも、私の周りにいる同年代の大人たちは、そんなことは思っていない。
今回のこの選考結果が、今の最先端は何か示したような気がしてなりません。
今、改めて地方の学校の良さは何か考えると「身近にさまざまなことを体験できる場所があること」、「地域と柔軟に関われる環境があること」のような気がします。
「いなかにはなにもない」。もはや、一昔前の言葉になっていくのではないでしょうか。
大人たちは今まで地域にあった価値観を、未来を担う高校生のために、改めて考え直す必要があるのかもしれませんね。