本が運んできた、一歩を踏み出すきっかけ

ビジネスとボランティアのあいだ

最近、ピアノはじめました。

はじめたと言っても、実は、5歳から中学1年生まで、ピアノ教室の通っていたんです。「お姉ちゃんがやっているから」という理由で、さほどやりたかったわけではないけれど、ピアノを習うことになり、毎週教室へ。

正直、あまり好きになれず、そうそうにやめたかったのだけど言い出せず(妹も同じ理由で教室に通うようになったのだけどあっという間にやめました)結局、部活が忙しくなるまでなんとなく続けるという始末。

クラシック音楽が好きになれなかったので、教室を辞めてからは自分の好きな曲の楽譜を買ってきてはたまに弾く程度。実家を出たタイミングで、ピアノに触る機会がなくなったため、自然と弾かなくなりました。

いすみに移住してから、ご縁あって空き家の片付けを手伝った時に「これも一緒に引き取ってもらえませんか?」と、電子ピアノを頂いたものの、やる気が出ず。「その気になればまた弾くだろう」なんて思いつつ月日は流れていました。

そんな中、先日、寄贈本の中に大量の楽譜が入っていました。思わず懐かしい!と言ってしまうような定番練習曲集。

これなら弾けるだろうと思ったら、なんと、全く弾けませんでした。やっぱり長年触っていないと忘れるものですね。当然ながら指も動きません。

悔しいやら悲しいやら、でも、これもいい機会だろう、と、よし!と、気合を入れて練習曲1番から猛特訓を開始しました。

長年のブランクは思っていたより大きいけど、ま、まずは、指を慣らさないとね。焦らずゆっくり練習していこうと思います。

数年前、映画を見て感動した「ラ・ラ・ランド」の曲を弾くことが今の目標です。

今回たまたま出会った楽譜。きっとこの楽譜、長らく家で眠っていただけの本だったことでしょう。ホコリも結構かぶっていました。でも、この楽譜との出会いが、私が新しい挑戦をするきっかけになったのです。

そう思うと、本との出会いって本当に、おもしろいものです。

図書館を続けていて日々よく感じることではあったけれど、い鉄ブックスをはじめてから更に本が運んでくれる『つながり』のおもしろさを感じています。

家で眠っていただけの本が、誰かの楽しみに変わり、誰かの学びの助けになり、誰かの新しい挑戦のきっかけになる。

しかも、図書館や古本市では、それが届く人が「誰か」ではなく、「目の前にいるこの人」だったりする。

「気になっていた小説なんです」と、文庫本を買っていった人は、きっとこの本を読んで楽しい時間を過ごしただろうし、DIYの本を買っていったあの人は、庭にデッキをつくって素敵な空間でのんびりするんだろうな。この人は、樹木の本を片手に散歩に行くかもしれないし、あの人は、料理の本をきっかけに新しいレシピを開発するかもしれない。

ネットで気軽に繋がれる時代になったけれど、リアルで出会う大事なきかっけを、本は生み出してくれているのかもしれません。

い鉄ブックスをはじめて、2年が経ち、最近では古本市の機会も増え、本を介して多くの人と出会う機会が増えました。

毎月恒例の「大原駅前古本市」。5月は13日(土)に開催します。

常連さんも増えつつあり、少しずつにぎやかになってきました。本がつなぐ新しい出会いを、楽しみませんか?

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