早すぎず、遅すぎず、ちょうどいい成長スピード

ローカルな仕事から、今とこれからを見る。

星空の家の庭のろうばいがきれいに咲き始めました。

実は、最初、この木がなんの木か全くわかりませんでした。星空の家をはじめた頃、ちょうど6月で。目立つ場所にあるので、気にしてみていたのだけど、夏になっても葉は茂るけど、花は咲かない。秋になっても特に変化はなく、なんだろうな、と思っていたら、寒い冬になって黄色いきれいな花を咲かせました。

その時になって、これはロウバイの木だったんだと知りました。草木って、1年見守ってみないと、本当わからない。まだまだ手入れが必要だけど、おかげ様で毎年きれいな花を咲かせます。

自然の流れをみていると、変化のスピードって、ちょうどいいところがあるんだろうな、と思います。都会にいたころは気にしたこともなかったけれど、庭の手入れをするようになって、花が咲く季節、枝を切ってもいい季節、それぞれちょうどいい時期があることを知って。1年後、どれだけ大きくなるのかを考えて、焦ってもだめ、急いでもだめ、『ちょうどいいところ』で進めていかないと、やっぱりうまくいかない、なんてことをしみじみ感じています。

これは様々な物事にもいえるような気がしていて。

たとえば、【星空と長屋門の家】

2019年頃から、空き家になっている大きな家を管理させていただくようになったのだけど、お話を頂いてから、最初の入居者さんをお迎えするまでに約半年かかりました。

当初はシェアハウスとして運営をしていたのだけど、何人かに住んでもらう中で、ちょっとずつ違和感を感じるようになってしまって。家の立地や間取り、私たちがどこまでケアできるのか、そんなことを考えていくと、なんだかちょっと違うなぁ、と。

様々な社会情勢のこともあり、入居者がいなくなったタイミングで、しばらく様子を見ながら色々と考えて、よし!方向転換をしよう、と、昨年春より、ご家族に一棟まるっとお貸しする方向に変えました。

すると、世の中の流れもあってか、お子さんのいるご家族がすぐに見つかりました。移住のきっかけとして、まずは2地域居住の拠点にしたいと。拠点を持つことで、ここに来るきっかけができ、地域のことを知ることもできたようで、その数カ月後、市内のいい物件との出会いもあって、ご家族で移住を決められました。

また新しい入居者探さなきゃな、と思っていたけれど、ありがたいことに、友人の紹介ですぐに見つかり、あ、なるほど、やっぱりこういう形で運営するのがいいのかな、と、ようやくピッタリな形が見えました。ここまで2年かかったけれどね。

そういえば、【星空の家】も満室になるまで2年かかったっけ。思考錯誤しながらも、きっとこれが、私とこの地域にとってちょうどいい成長スピードだったみたいです。

「1年で結果を出してやる!」と、いつも何かに焦っていた20代のころ、空回りしすぎてたくさんの失敗もしました。「もっと物事早く進められるのに」と、移住当初、都会のスピード感を持ち込んで、痛い目を見たこともありました。

周りのスピードと自分のスピードがあまりにもかけ離れていると、そこで歪みが生まれてしまうし、かといって、全く一緒だと、結果的に世の中の流れに置いて行かれてしまうこともある。その絶妙なバランスがなんだか難しいけれど、最近はうまくできるようになってきたみたいです。

周りも無理なくついていけるスピード感ってどんなだろう。いつもそんなことを考えながらいろんなことを向き合っています。

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