駅前の魅力と可能性

ローカルワーク

先日、いすみ鉄道大多喜駅前で古本市を開催しました。

いすみ鉄道大多喜駅前い鉄ブックス古本市 開催しました。 – い鉄ブックス

この場所で開催するのは、今回2度目。前回は10月末、ちょうどいすみ鉄道キハ28のラストランとあって大賑わいだったのですが、12月は人の姿もちらほら。

朝の散歩でやってくるご近所のおじいちゃん、おばあちゃん。 待ち合わせをしている子どもたち。いすみ鉄道に乗ってきたであろう旅行客。そして、ひとり旅でやってきたであろう若い女性。いろんな人が行き交ってました。

そうえいば、かつて私も、いすみ鉄道に乗りにひとり遊びにきたなぁ。あの時は、とにかく行けばなにかあるだろうと、特に目的も決めずやってきたっけ。

1時間に一本しか列車が来ないので途中下車の旅をするのはなかなかハードだけど、大原駅から乗って大多喜駅で降りるとちょうどよい距離感。そんな思いから、なんとなく大多喜駅でおりて改札をでたら、ちょうどなにかの式典やっていたことを今でも覚えています。「あの方がいすみ鉄道の鳥塚社長か」なんて思いながら。

結局、駅で見つけた地図を片手にウロウロ、街並みを眺めながら散策。特にこれといった出来事はなかったけれど、なんだか落ち着く雰囲気に、いすみ鉄道やその沿線の地域に興味をもって調べてみたら、なんだか楽しそう。

いすみ鉄道に乗ってきた時には、特に人との出会いはなかったけれどその後、足を運ぶ度に、出会いが増えて、おもしろい大人と出会っていって、移住を決めていた。

旅のおもしろさって景色だったりおいしいものだったり、お買い物だったり、いろいろあるけれど、そこで出会った人と話しをすることって、実は一番記憶に残る。

その街の印象は最初に出会った住人の印象で決まるというけれど、まさにその言葉どおり。

そう思うと、駅前だからこその可能性、もっとあるような気がしてなりません。かつての私が大多喜駅の改札を出て感じたあの感覚。あの時にあったらよかったのに、と思うこと。ローカル線の駅前だからできること。

今までは、イベントというと車で来るもの(すなわち、駐車場の確保が一番の課題になること)だったけど、何ができるかな。なんだかおもしろそうなことが思い浮かびそうです。

決して多くの人が利用する駅ではないので来場者数と売上を求めてしまったら、それはきっと叶わない(この日も土曜日なのに、利用者だけを見たきっと数えられちゃうぐらいだった)

でも、人が多くない分、ひとりひとりとちゃんと話ができる。ご近所さんも旅行者も、いろんな人が交わる拠点。それが駅前。

かつての駅前の賑わいを取り戻すことは、もしかしたら難しいことかもしれない。単純に人口が減っているし、時代とともに駅前に求められることも大きく変わっているはず。元に戻すことではなくて、新しい形の賑わいとは何か。イベントを通して、そんなことを考えるようになりました。

でも、駅っていいよね。出会いと別れ、旅立ちの場所。きっとここから、いろんな人間ドラマが生まれていっているんだろうな。

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